猫を保護したけど飼えないときの対応策を獣医師が詳しく解説

猫を保護したけど飼えないときの対応策を獣医師が詳しく解説

ノラ猫がケガをしていた、迷い込んできた、弱っているなど、見かけることがあるかもしれません。

見て見ぬふりもできるかもしれませんが、そのような状況で保護をされた方は、きっと心が優しい方だと思います。しかし、保護はしたけれど飼えないということは非常によくあります。

猫を保護したけど飼えない場合の対策に対応策について解説します。

猫を保護したけど飼えないときの対応とは

猫を保護したけど飼えないときは

善意で保護したけど飼えないケースは非常に多くあります。その場合、飼育できる場所に託すことが必要になります。少しきつい言い方になるかもしれませんが、飼えない状況を把握していながら保護することは、新たな遺棄に繋がりかねません。保護をしたからには、責任を持って飼育できるところを探しましょう。

自分で里親を探す

まずは自分自身で里親を探しましょう。ご近所の方や職場の方に声をかけたり、SNSなどを使って里親募集するのもよいと思います。猫の里親マッチングサイトなども開設されているため、そのような手段を使うと早く里親が見つかるかもしれません。

自分自身で里親を探す場合、動物病院でワクチン接種や駆虫、健康診断などは済ませておくと里親が見つかりやすいと思います。

動物保護団体に相談する

猫を保護し、譲渡を行う団体があります。そのような保護団体に相談すると、引き取ってもらえることがあります。ただし、健康上に問題があったり、治療が必要な状態の場合は引き取りが難しいかもしれません。また、引き取ってもらうには費用がかかることがあります。

動物病院に相談する

動物病院の中には、引き取って治療と譲渡まで行っているところがあります。保護した猫が衰弱していたり、ケガをしている場合は一度動物病院に相談してみるのが良いでしょう。ただし、すべての動物病院がそのようなことを行っているわけではなく、飼育する意志がなければ断られることもあります。引き取ってもらえる場合でも、治療費などがかかる可能性はあります。

動物愛護センターに相談する

動物愛護センターはいわゆる「保健所」で、都道府県などが管理する保護施設になります。この施設は保護するだけではなく、殺処分を行う施設でもあります。近年、殺処分を減らす動きが強まり、保護した猫はなるべく譲渡するようになっています。しかし、ミルクが必要な子猫や、ケガや病気で治療が必要な猫、攻撃的で人馴れが難しい猫などは、まだまだ殺処分が行われているのが現状です。引き取りには、引き取り料がかかります。

猫を飼えないときに絶対にやってほしくないNG行動

猫を飼えないときに絶対にやってほしくないNG行動

飼えない事情は人それぞれ、色々あるかと思います。しかし、飼えないからと言って絶対にやってほしくないことがあります。

猫を捨てる

一昔前のドラマやアニメなどで、子供が猫を拾って来て、「元いた場所に戻してきなさい」とお母さんに怒られているシーンを見たことがあるかもしれません。これは絶対にしないでください。

猫は愛護動物に分類され、猫を捨てる(遺棄)ことは「動物愛護管理法」に違反します。動物を捨てた場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が課せられます。保護をしたら、責任を持って保護してもらえる所を探しましょう。

猫を飼ってくれそうな家や動物病院の前などにこっそり置いてくるのも、遺棄に当たります。これも絶対にやめましょう。

必要なケアや治療を行わない

保護したときにケガや病気があったり、ミルクなどのケアが必要になることもあります。ただ保護するだけで何もケアや治療を行わないと、猫の命に関わります。ケアや治療が必要な場合、まずは動物病院で診察を受け、治療をしながら里親を探すなどしましょう。

引き取りなどにかかる費用を支払わない

引き取り料や病院での治療費の支払いを渋る方はけっこういます。筆者の動物病院でも、ノラ猫の治療費の支払いを拒むケースはよく見られます。おそらく、「善意で保護したのだから、なぜお金を請求されるのか」という心理が働くからだと考えられます。

しかし、治療やケアにはかなりの費用がかかります。本来であれば、保護した人がそれらの費用を支払って飼育しなければならないところを、他の人たちにお願いしているのです。費用は絶対に負担しましょう。

内緒で飼育する

ペット禁止の物件であったり、家族から許可されていない状況で飼育するのはやめましょう。「内緒にしていればバレない」と考えて飼育を続けると、いずれトラブルになるのは目に見えています。トラブルになった場合、新たな遺棄を生むことになり、保護された猫が不幸になってしまいます。飼育できない状況であれば、すぐに飼育してもらえる場所を探しましょう。

まとめ

まとめ

今回は猫を保護したけど飼えないときの対応策について書きました。

猫を保護することはとてもすばらしいことです。しかし、自分の状況をよく考えずに保護すると、保護された猫は逆に不幸になってしまうかもしれません。猫を保護しているところは色々あります。飼えない事情があるのであれば、保護施設などに相談しましょう。そして、誠意のある態度で保護をお願いしましょう。


この記事のご感想をお寄せください!(コメントを書く)

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleプライバシーポリシーおよび利用規約が適用されます。


RuffRuff App RuffRuff App by Tsun
RuffRuff App RuffRuff App by Tsun
ハゲにくい猫首輪に替えませんか?
獣医師が推奨

ハゲにくい猫首輪に替えませんか?

ぽぽねこ公式オンラインショップ
詳しく見る

あわせて読みたい記事

猫が首輪ハゲになる理由とは?

体に合わない首輪を着けることで、皮膚が炎症を起こしたり、首の毛が猫首輪のラインに沿ってハゲてしまう子は少なくありません。

ぶらぶらしない迷子札

首輪にはなんとか慣れても、迷子札のわずかな揺れや重み、食器にぶつかる音が苦手な子も多いようです。

わずか2グラム、だから気にならない

水に強くて軽い迷子札

脱走や災害で迷子になってしまったとき、飼い主さんの元へ帰還を助ける

伸びる素材

ウルトラストレッチ猫首輪

「ふんわり柔らか」「軽い」「伸びる」の条件にぴったりのウルトラストレッチ素材でした。

軽くて柔らかいエリザベスカラー

猫ちゃんにとってエリザベスカラーは邪魔なもの、嫌なもの。固くて重くて、周りがよく見えないこと。それが問題でした。